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新型コロナウイルス(COVID-19)について Dr.岩崎の考察と提言
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新型コロナウイルス感染症 オミクロン株の流行は?

新型コロナウイルス感染症の流行が日本では一段落し、さまざまな規制が緩和されて人々の気持ちも和らいできた矢先でした。突然の南アフリカでの新型コロナウイルス変異株オミクロン株による流行の発生が報告されました。

 

新型コロナウイルスイメージ

 

新型コロナウイルス感染症が地球上で流行し始めてから、流行が起きるごとに、ウイルスは変異を繰り返してきました。初期の流行からは、最初の変異でアルファ株(2020年9月)が生まれ、次にベータ株(2020年5月)そして、ガンマ株(2020年10月)、その後、インドでの大流行ではデルタ株(2020年10月)へと変化し、それが世界の流行の大部分を占めるようになりました。

 

その中で、新しい変異株が12か月振りに出現したのが、今問題になっているオミクロン株です。
南アフリカで11月24日に報告されたこの変異株を、WHOは警戒度の高い、「懸念される変異株」と11月26日に指定し、オミクロン株に警戒を強めるように世界に公表しました。

 

この新型コロナウイルスのオミクロン株への変異は、HIV感染者の多い南アフリカで発生したもので、免疫異常の多いHIV感染者の中で発生したもので、従来の変異とは異なっている可能性はあります。ただ、現時点ではオミクロン株に罹患しても症状は軽く、病原性はあまり強くないようです。現地で治療をしている医師も、現時点では症状は軽いか、無症状で、ワクチン接種をしている人では罹っても軽く済んでおり、死亡者は少ないと言っています。

 

ただ感染力が強いことは、現地で流行しているオミクロン株の流行が、デルタ株を抑えて拡がっていることでも分かります。その結果、既に南アフリカだけでなく、交流のあるヨーロッパやアメリカなどの国々に拡がっていると推定されます。その感染拡大は、デルタ株に取って変わろうとする勢いです。

日本での感染拡大を抑えるための入国制限の効果は

そんな中で、日本では、オミクロン株の日本での感染拡大を防ぐために、海外からの入国者の制限を始めました。それは、第5波の感染症流行が海外からの入国してきた人々によって持ち込まれ大きな流行となった経験から、流行地からのウイルスの持ち込みを少しでも遅らせるために、早めに海外からの外国人の入国制限を決めました。

 

政府はこの強めの対策を実施することによって、人と伴に国内に持ち込まれるウイルスによる国内での感染拡大を抑え、少しでも流行発生を遅くらせようとしていますが、この効果は長くは続きません。

 

空港

 

このような策を講じても、ウイルスの流入は防ぐことは不可能です。このような状況の中で、私達は何をするべきか。

怖がらないで、これまで通りの感染症対策を

オミクロン株と言えども、正確な分析はまだできてはいませんが、新型コロナ感染症です。違った感染症ではありませんので、今まで実施して来た新型コロナウイルス感染症対策を、粛々と実施することに尽きます。

 

もちろん、自分が罹った時にはウイルスを飛散させないようにマスクをしますが、今は日常生活の中でのマスク装着が通常になっていますので、継続します。また、外出時にいろんなものに触れるので、ウイルスをどこで手に付ける可能性は高いと考え、外出から戻ったら必ず石鹸で手を洗うことから始めましょう。
また新型コロナ感染症に感染した人の便の中にはウイルスが排泄されることを念頭に、多くの人が使うトイレを使用後は、必ず石鹸で手洗いをし、その後はあちこちに触れないようにして出てきましょう。

 

幸い、現時点ではオミクロン株のウイルスでの新型コロナウイルス感染症は重篤ではないようです。
例え、オミクロン株のウイルスによる新型コロナ感染症が流行しても、怖がらないで、その対策は全く同じと考えてください。

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