インフルエンザの流行が西日本を中心に始まり、そして日本中に拡がっています。
通常は幼児、小学生などから始まるインフルエンザが一挙に高校生での集団発生までを起こしています。
この原因の一つには、日本ではこの二年間はインフルエンザの流行がなかったことから、人々はインフルエンザに対する免疫を持つことが出来なかったことが上げられます。
その上、今年は、コロナ感染症の流行の中で人々の中に溜まった不満が爆発し、コロナ感染症の取り扱いが変わることとなった途端に、ゴールデンウィークには多くの人が旅行に出かけました。その人の動きが、流行の切っ掛けを作ったかもしれません。
今、南半球ではインフルエンザの流行期入っています。
このゴールデンウィークには、オーストラリアなどの南半球の国々や、オーストラリアなどとの交流が盛んな東南アジアに行かれた人も多かったと思います。
南半球の国々で流行しているインフルエンザがそれらの地域でも感染拡大し、それらの地域を訪れた人々に罹っても不思議はありません。そのように、渡航先で罹って帰国した人々や、それらの国からの旅行者などによって、インフルエンザは持ち込まれ、インフルエンザに対する免疫を持たない日本人の中で感染拡大してしまいました。
実際、コロナ感染症が流行していた2年間は、日本ではインフルエンザの流行はありませんでした。
コロナ対策のために、人々は手を洗い、マスクをし、集まることも制限し、感染症の予防に専念し、その結果、日本では人々は、インフルエンザに対する免疫を持つことがなかったのです。
今流行しているインフルエンザはA3(香港型)で、しかも、この型のインフルエンザはこの所、日本では流行してないので、日本人は免疫を持っていません。免疫がない人の中では感染力の強いインフルエンザの感染者が入ってきたら、簡単に感染は拡大してしまいます。
ただ、あまり心配はいりません。この人々の動きが一段落すると、インフルエンザは落ち着きます。
現時点では日本にはインフルエンザワクチンはありません。これから、この冬に流行が想定されるインフルエンザウイルスの種類が専門家に検討され、日本で使われるワクチンに入れるウイルス型が決まって、ワクチンの製造がはじまります。
それまでは、手を洗い、体調を整えて感染症予防をしましょう。
インフルエンザでも予防には手洗いは大切です。